子宮内膜症の薬物治療法について

薬による子宮内膜症の治療法にはどんなものがありますか?

 

子宮内膜症の薬物治療による治療には、
偽閉経療法や低用量ピル、黄体ホルモン療法があります。

 

1、偽閉経療法
@ GnRHa療法
偽閉経療法とは、女性ホルモンの働きを抑えて、閉経と同じ状態にすることです。つまり、月経がなくなると、月経痛がなくなり、また、無出血になるため、血腫やのう腫が小さくなる効果もあります。

 

治療薬として、GnRHアゴニストと呼ばれる、性腺刺激ホルモン(LH、FSH)の分泌を抑えるものです。これにより、低エストロゲン状態になり、子宮内膜症病変の萎縮をもたらしますが、更年期様症状がかなりの頻度でみられます。

 

また、4〜6ヶ月の投与期間が決まっており、症状の再発もかなりの頻度でみられます。経口薬では吸収されないため、点鼻薬と注射薬になります。

 

以下が、治療薬です。一般名と、( )内は医薬品名。
・酢酸ナファレニン(ナサニ−ル)
・酢酸プレセリン(スプレキュア・スプレキュアMP)
・リュープロレリン酢酸塩(リュ−プリン1.88・リュープリン3.75)
・酢酸ゴセレリン(ゾラデックス1.8)

 

Aダナゾール療法
下垂体に作用して、ゴナドトロピン分泌を抑制し、LH、FSHの分泌抑制、子宮で子宮内膜増殖の抑制、卵巣でエストロゲン合成の抑制により、卵巣・子宮内膜症組織を萎縮・壊死させます。約4ヶ月服用し、その後用量を減量し、6ヶ月服用する場合もあります。

 

以下が、治療薬です。一般名と、( )内は医薬品名。
ダナゾール(ホンゾール)

 

2、低用量ピル療法
この低用量ピル療法は、子宮内膜症の第1選択薬であり、7割以上の患者が治療に用いています。

 

ごく少量の卵胞ホルモン(エストロゲン)と、黄体ホルモン(プロゲステロン)が配合された薬です。この2つのホルモンを同時に投与することにより、排卵と月経が停止し、妊娠時と同じ状態になります。

 

これにより、異所性内膜の脱落膜化、最終的には、病巣の壊死、吸収がみられます。この低用量ピル療法には、投与期間がなく、長期投与することで、子宮内膜組織はさらに萎縮し、内膜病変の進展も阻止されます。

 

以下が、治療薬です。一般名と、( )内は医薬品名。
ノルエチステロン・エチニルエストラジオール(ルナベル配合錠)
ノルゲストレル・エチニルエストラジオール(プラノバール配合錠)

 

3、黄体ホルモン療
低用量ピル療法のホルモンのうち、黄体ホルモン(プロゲステロン)のみを投与する方法です。初期の黄体ホルモン(ジドロゲステロン)に比べて、ジエノゲストは、黄体ホルモンの受容体に選択的に作用するため、作用が穏やかで、副作用も少なくなっています

 

以下が、治療薬です。一般名と、( )内は医薬品名。
ジエノゲスト(ディナゲスト)
ジドロゲステロン(デュファストン)

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